HMBとは

 

HMBって何?その効果と基礎知識

筋トレ

最近、筋トレ界隈では「HMB」なるものが爆発的に流行っています。

 

正直、最初は「また怪しげなサプリが出てきたな…」と思いましたが、よくよく調べてみると、はっきりとしたエビデンスのあるもののようです。

 

ダイエット・フィットネス業界では次から次へと怪しげなサプリが出てきては消えていきますが、嘘に引っかからないためには、まずしっかりとした知識が必要です。

 

今回は、この「HMB」の効果についてご紹介します!

 

HMBはロイシンの代謝物

現在、一般的に言われる「HMB」というものは、正式にはβ-ヒドロキシ-β-メチル酪酸(3-Hydroxy 3-MethylButyrate)と言い、必須アミノ酸のひとつであるロイシンの代謝物です。

 

「代謝物って何?」と思う方もいるでしょうが、簡単に言うと、食事から吸収されたロイシンが、体内で作り出す物質のことです。

 

ロイシンといえば、筋肉の合成にとって最も重要な必須アミノ酸であり、トレーニーなら絶対に欠かせない栄養素です。

 

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改めて説明すると、筋肉の材料となるタンパク質は20種類のアミノ酸からなっています。
その20種類のうち、人間の体内で合成できないため、必ず食事から摂取しなければいけないものを、必須アミノ酸と言います。

 

9種類の必須アミノ酸

バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン(トレオニン)、メチオニン、リジン(リシン)、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファン

 

この9種類のうち、筋肉の合成、分解抑制のために特に重要な「ロイシン」、「バリン」、「イソロイシン」の3つをBCAA(Branched Chain Amino Acid 分岐鎖アミノ酸)と言います。
9種類の必須アミノ酸の中でも、必要量はバリン、ロイシン、イソロイシンの3つだけで50%にも上り、全20種類のアミノ酸の中でもBCAAの割合は35%にもなるのです。

 

BCAAはまさに人間の身体にとって不可欠な栄養素ですが、そのBCAAの中でも1日の必要量が最も多いのが「ロイシン」なのです。

 

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ロイシンとHMBの働き

ロイシンの働きは特に筋肉を強く成長させたいトレーニーにとっては非常に重要です。

 

筋肉の合成を促進する
筋肉の分解を抑制する
インスリンを増やしてエネルギーの利用を促進する
肝臓の機能を強化して疲労を回復する

 

このような効果があり、ロイシンが不足すると筋力の低下や疲労の蓄積などを引き起こしてしまうといわれています。

 

ロイシンの効果はHMBのおかげ?

ロイシンが筋肉の増強に有用なことは比較的知られていますが、これはロイシンの摂取により体内で代謝生成されたHMBの働きであることがわかってきたのです。

 

つまり、ロイシンを摂取することによって体内で生成されるHMBが、筋肉の合成促進と分解抑制因子(シグナル)として働くことで、上記のような効果が生み出されていたのです。
この事は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年度版)策定検討会報告書」においても紹介されています。

 

筋肉におけるタンパク質合成を誘導する重要な働きをする素材としてHMBが紹介され、HMBカルシウムをサプリメントとして補給する介入試験の引用により、その有用性が報告されているのです。

HMB はロイシンの体内における代謝産物であり、筋肉におけるたんぱく質合成を誘導する重要な働きをすると想定されている。

ロイシンの約 5% が HMB に変換されると報告されている。

 

台湾の施設入所高齢者を対象に行われた RCT では、HMB 2g/日を 4 週間補給し、BMI などの身体計測指標、血中尿素窒素及び尿中窒素排泄量などの指標の変化を観察したところ、コントロール群では身体計測指標が低下したのに対し、HMB 補給群で 2 週間後の血中尿素窒素及び尿中窒素排泄量がベースライン値に比べ有意に減少し、また体重、上腕筋囲、下腿周囲長などの指標も有意に改善していた。

 

さらに、アメリカの施設入所中の高齢女性を対象とした RCT では、HMB にアルギニン、リシンを混合したサプリメント(HMB 2g、ARG 5g、LYS 1.g)を 12 週間補給した結果、補給群では筋力が有意に増加し、身体機能も有意に向上した。

 

同様にHMB/ARG/LYSを1年間補給した RCT においてもたんぱく質の代謝率を増加させたとの報告がある。
また近年、高齢者の(同化抵抗性)が報告され、筋肉たんぱく質合成により効率的なアミノの組成を考慮することが、サルコペニアを改善させる可能性があることが指摘されている。
「日本人の食事摂取基準(2015年度版)策定検討会報告書」

 

HMBの生産量はたった5%

筋肉の合成、分解抑制に大きな働きをしていることがわかったHMBですが、その生産量は非常に少なく、摂取したロイシンの5%しかないのです。

 

タンパク質の異化(分解)抑制、筋肉量の増加、筋肉減少の抑制、筋肉の修復、耐久性増加などの効果があるとされるHMB。
その効果を得るために必要な摂取量は、1日3gと言われています。
ロイシンを10g摂取しても、そこから生産されるHMBはわずが0.5g

 

HMBを3g摂取するためには、一般的なホエイプロテイン25杯が必要と言われています。

 

これでは気が遠くなってしまいますよね。
そのため、ロイシンからHMBのみを抽出したサプリメントが開発され、現在人気を集めていると言うわけです。

 

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出典:http://www.kobayashikoryo.co.jp/hmbca/

HMBサプリは筋トレの効果を助ける

今まで知られてきたロイシンの効果は、実はロイシンが産出するHMBによるものだったという事がわかりました。
そのHMBを十分に摂取するためには、従来のプロテインやBCAAでは到底足りず、HMBのみ抽出したサプリが開発されたということです。

 

具体的には、HMBをカルシウムと結合させて粉末にした「HMBカルシウム」という物質として摂取するのが市販のHMBサプリです。

 

これはロイシンの代謝産物であるHMBをカルシウムと共に直接摂取することが出来る食品素材で、ロコモ・サルコペニア対策(高齢者向け)、 美容・ダイエット、 スポーツなど幅広い分野でサプリメント素材として注目されています。

 

トレーニーの皆さんも、今行っている筋トレを「さらに効率的なものにしたい!」を考えるのであれば、HMBサプリの導入を検討しても良いかもしれませんよ。

 

 


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