筋トレで自信がつくのは何故?肉体改造を自己啓発につなげる方法とは?
「筋トレをすると自信がつく」
よく言われる筋トレのメリットのひとつです。
筋トレによる肉体改造で、カッコイイ身体を手に入れた。
この経験は、必ずや自分の自信になるでしょう。
マッチョを目指す男性だけでなく、ダイエットに励む女性にも同じことが言えます。
特に、女性は外見の美に対してシビアですから、その効果もひとしお。
「ダイエットで痩せたら世界が変わった」
という体験も少なくありません。
「どんなにお洒落な水着より、”脱げること”の方がカッコイイ」
努力を積み重ねて作り上げたカッコイイ身体は、思わず他人に見せたくなってしまうのもわかりますね。
一方で、何年もジム通いを続けているのに、一向に何も変わらない。
自信もなく縮こまったままの人もいます。
頑張って運動しても、全然成果が上がらない人もいます。
この違いは何でしょうか?
筋トレで自信がつく人とつかない人の違いとは?
今回は、このテーマを考えてみましょう!
自信とは自分を信じること
筋トレをすると、なぜ自信がつくのか?
そもそも「自信」とは何でしょうか?
自信とは「自らを信じる」と書きます。
自信とは自分を信じる力なんですね。
自分を信じられない人は、自分の考えにつねに不安を持ち、人の目を伺い、オドオドしています。
こういう時は、何をしてもうまくいかないもの。
そういう人が筋トレをはじめると、どうなってしまうのでしょうか?
これについては、筋トレ界の最高峰とも言えるボディビルとパワーリフティングの日本チャンピオンの言葉が、我々に大きなヒントを与えてくれます。
鈴木雅
ボディビル日本チャンピオン・トレーナー
今、特に多いのが失敗を避けようとする人たちです。トレーニングを始めるにあたって「失敗したくない」という思う人が増えたと感じます。
また、何でも数値化したがる傾向があります。
「何をどれくらいやればいいですか?」
「炭水化物を何gとればいいですか?」とか。
そのエビデンスや理論はある程度は押さえておいたほうがいいでしょう。
ただ、それはあくまでベースです。そのベースをもとに実践していき、どのくらいの量が必要なのかを把握していかないといけません。
トップビルダーの人たちに「どのくらいやればいいですか?」「どのくらい必要ですか?」と具体化した数値を尋ねると「自分に合った量でいいと思います。」と答える人がほとんどでしょう。
「このくらいやれば大丈夫」という数字を求めたがる人が多いですが、その答えを知るには実践して、失敗を繰り返していくしかありません。
月刊『IRONMAN』18年4月号
ネットの質問サイトなどを見ていても、このことを強く感じます。
「一日どれくらいやれば良いですか?」
「これをやったらどのくらい痩せますか?」
「何をどれだけ食べれば良いですか?」
この手の質問、一日10件や20件では済まないでしょう。
しかし、鈴木選手も言うように、その答えは自分自身で試行錯誤して見つけるしか無いのです。
人の体はそれぞれ違うのだから、ベストな量は人によって違います。
他の人が成功した一般論が、自分にも当てはまるとは限りません。
こういった質問をする人は、とにかく自分に自信がない、自分で何かを決めたくない、自分で責任を負いたくないという考えが、無意識下にあると思います。
三土手大介
パワーリフティング日本チャンピオン・トレーナー
今の若い人たちは、トレーニングの情報がたくさん入ってくるため、自分の経験や感覚で積み上げていくというようなことはあまり行わない傾向にあります。
昔はインターネットもなく情報量が少なかったため、私の場合はトレーニング専門誌を買ったら1か月かけて読み漁り、試行錯誤していました。
その試行錯誤をしている時期は、結果的に感覚を磨き上げる期間になります。
今の人たちは感覚を磨き上げる前に、すぐに次の情報が入ってきます。
新たなものを見つけたらそのたびに試して、トレーニング方法をころころと変えていく。
すると、自分にとって何がいいのかよく分からない状態に陥ってしまいます。
月刊『IRONMAN』18年5月号
三土手選手も、言っていることは鈴木選手と同じです。
結局、自分にとってベストな方法は自分で探すしかない。
それを三土手選手は「感覚を磨き上げる」という言葉で表現しています。
この「感覚を磨き上げる」という作業が、まさに自分に自信を持つために必要な作業だと思います。
あれこれ情報に惑わされず、自分にとって「コレだ!」と思えるものを見つける。
それは他人から教えられたものではなく(きっかけは教わったものであっても)自分自身の試行錯誤の中で見つけ出した「自分だけのベスト」なのです。
こういった「自分の芯」を持っている人は、他人から見ると「自信がある」という風に見えます。
自分で試行錯誤を繰り返し、自分が良いと思ったものを見つけ、それを継続して結果を出す。
筋トレだけではなく、ビジネスにも当てはまりそうな成功法則ですね。
児玉大紀
ベンチプレス日本記録保持者・トレーナー
思いついたことは、「これは無理やろ」と思ったことでも、とりあえず1シーズンやり通します。
そして、やり通して得たものを積み重ねていきます。
ただ、そのなかで成功する事は少ないです。
本人は良かれと思ってやっているんですが、実は違っていたというのがほとんどです。
成功したタイミングで数値は伸びます。反対に、成功しなかったときは停滞しています。
細かい作業です。一つずつ修正していかなきゃいけないのですが、そういう事をやっている人が勝っているんです。
月刊『IRONMAN』18年4月号
自分に会った方法を見つけるって言ってもどうすれば?
そう思うでしょうが、それこそ試行錯誤して探すしかないのです。
試すと言っても、一回や二回ではダメです。
たまたま出来なかっただけだったり、たまたま運が良かっただけかも知れません。
その方法が本当に自分に合っているかを探るには、最低でも3ヶ月以上はその方法をやり通さなければいけないでしょう。
その中で失敗から学び、成功した事を積み上げていきます。
ここまで来ると、もう他人の顔色を伺っているヒマなど無いはずです。
身体が変われば中身も変わる!
「人は外見よりも中身が大事」と言いますが、一方で
「外見は中身の一番外側」という考えもあります。
人間の中身は、絶対に外見に現れてきます。
これは多くの人が同意することだと思います。
鍛え上げられた身体を持つ人は、やはり内面的にもストイックで、成功体験を積み重ねた人でしょう。
引き締まった体を持ち、常に自分で自分の道を決定する人は、何も言わなくても「自身に満ち溢れている」という印象を与えるものです。
これは嫌味に感じられるような過剰な自信ではなく、人を惹き付ける頼もしい自信です。
もちろん男性も女性も同様。
筋トレで自信を付けるためには、ネットでの情報収集もいいですが、まずは自分で実践すること。
失敗を恐れるのではなく、失敗から学ぶことを繰り返して、自分だけのベストを見つけ出すこと。
最初から結果を求めるのでなく、まずやってみて経験し、感覚を磨き上げて行くことが、何に置いても成功するための秘訣と言えそうですね。