2018年ロシアワールドカップ・メキシコが王者ドイツを破る!日本が学ぶべきことは?
2018年6月17日
4年に一度・世界最大のスポーツイベントであるサッカーワールドカップが開幕しました。
予選リーグ・グループFでは前回王者ドイツとメキシコの一戦が行われ、メキシコが世界ランキング1位のドイツを1−0で破るという大金星をあげました。
エジル、ミュラー、クロースなど世界的なプレーヤーを要するドイツの中盤に対して、メキシコは休むこと無いハードワークでプレッシャーを掛け続け、攻め込むドイツのスキを突いたカウンターで決勝点を奪います。
その後も、ドイツの猛攻にチーム一丸で耐え続けたメキシコは、ついにドイツにゴールを許さずワールドカップで初めてドイツ相手に勝利したのです。
このニュースはまたたく間に世界中を駆け巡りましたが、試合前・試合中から日本のネット上では「メキシコは体格的に日本人と変わらない。日本はメキシコのサッカーをお手本にすべき」という声が非常に多く聞かれています。
そもそも、2014年のブラジル・ワールドカップで惨敗したあと、日本はまさにメキシコのサッカーを取り入れるべく、メキシコ人のアギーレ監督を招聘したのです。
しかし、アジアカップでの敗退のあと、アギーレ監督が過去に八百長に関わっていたことを問題視したJFAがアギーレ監督を解任。
その後、ハリルホジッチ監督を招いたものの、思うような成長が得られなかった日本代表は、W杯開幕直前になって急遽監督を交代するという迷走に陥りました。
それはさておき、世界チャンピオン・ドイツを破ったメキシコから日本サッカーが学ぶこととは何なのか?
それを考えるためには、まず日本選手とメキシコ選手の違いを考える必要があると思います。
巨人ドイツと勇敢に戦ったメキシコイレブン
私が思う結論からもう書きますが、日本選手とメキシコ選手の決定的な違いは
「体格で勝る相手に立ち向かおうとする姿勢」
であったように思います。
日本人は欧米人に比べれば身体が小さい。
これは人種の問題ですから、そう簡単に覆せる話ではありません。
体格で劣る、フィジカルコンタクトに弱い日本人が世界で勝つにはどうすれば?
これは日本サッカーの永遠のテーマであるように扱われてきました。
「体格で劣る日本人はフィジカル勝負を避けてパスサッカーで戦うべきだ」
日本サッカー界では、未だにこのような意見が大勢を占めています。
しかし、昨日のメキシコはどうだったでしょうか?
スタメン平均身長は、メキシコが日本とほぼ同じなのに対し、ドイツはキミッヒ(176cm)以外の10人が180cm以上
フンメルス192cm、ボアテング191cm、ドラクスラー188cmなど大男揃いです。
そんな巨人軍団ドイツに対し、メキシコの選手は一歩も引かずに立ち向かい、局面によっては競り合いに勝利していました。
確かに、メキシコ人の身長は日本選手と同程度です。
しかし、体格は全く違いました。身体の厚みがぜんぜん違うのです。
メキシコの選手は、身体が小さいからと言ってフィジカル勝負を避けたりしません。
むしろ、身体の小ささを活かして重心を低く落とし、相手とボールとの間に巧みに自分の身体を入れて、背中で相手をブロックしながらボールをキープするのです。
いくら身体がでかいと言っても、身長がちょっと高いだけの同じ人間です。
ドイツの選手だって、身体をぶつけられたら思うようなプレーは出来ないのです。
ドイツの大男相手に、競り合いに「勝つ」事はできなくても「負けない」事は出来るのです。
かつて、ドイツで「皇帝」と呼ばれたスーパースター・フランツ・ベッケンバウアーは、チームメイトにこんな言葉をかけています。
「一対一で絶対負けるな。自分が何も出来ないなら相手にも何もさせるな」
昨日のメキシコのDF陣は、まさにドイツに対してこれを忠実にやってのけたのです。
「勝てなくても負けない。相手に何もさせない」
これを繰り返し繰り返し、ドイツのいらいらが募っていくのが目に見えるようでした。
192cmのフンメルスに猛然と立ち向かうチチャリート(175cm)
メキシコの選手は、
「身長が低いからフィジカル勝負は避けよう」
なんてこれっぽっちも思っていないでしょう。
むしろ
「身長が低いからこそ、勝つためにはしっかり筋トレしなくては」
こう考えているはずです。
日本のサッカー少年・少女たちも、小洒落たパス回しばかり真似するのではなく、こういう現実にしっかり目を向け、フィジカル強化に励んでもらいたいと思います。
エルナンデスの筋肉画像を探していたら、なぜか錦織圭とのツーショットが見つかりました(笑)
Tシャツの上からでもわかる大胸筋のバルク!
そして太い二の腕、下半身。
これが「ストライカー」の肉体ですね!