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筋肉痛が遅れてくる原因は痛みの”閾値”の低下?

筋肉痛

たまに運動すると、容赦なくやってくる筋肉痛。

 

翌日ベッドから起き上がるのも辛い…

 

多くの人が経験したことがあると思いますが、その筋肉痛の原因は完全には解明されていません。

 

しかし、筋肉痛がすぐにではなく遅れてやってくる原因の仮説として、痛みの「閾値」の低下とする説が有力になっています。

 

今回は、筋肉痛の原因の仮説についてご紹介します!

 

疲労によって閾値が下がる

かつて、筋肉痛は筋繊維の損傷や炎症による痛みだと考えられてきました。
確かに損傷や炎症が起こると、筋肉から発痛物質が分泌されます。
しかし詳しく調べてみると、かなり激しい筋トレをしても、筋肉の損傷度合いは、実際の炎症である捻挫や打撲、肉離れに比べてかなり小さいことがわかりました。

 

損傷度合いは小さいのに、場合によっては動けなくなるほどの筋肉痛になるのは何故でしょうか?

 

現在最も有力な仮説は、筋繊維から漏れ出す物質や、身体の疲労によって痛みの「閾値(いきち)」が下がるというものです。

 

閾値とは、『大辞泉』(小学館)によると、「生体の感覚に興奮を生じさせるために必要な刺激の最小値」とあります。
つまり、人間が痛みを感じる最小の刺激のことです。

 

痛みの閾値は、人によって違いますし、また同じ方でも体調や心理状態によって痛みの閾値は違ってきます。
痛みの閾値が下がることで、普段ならなんでもないような刺激でも、強い痛みに感じてしまうのです。

 

筋肉の収縮によって、筋繊維から漏れ出してくるATPやアデノシンが、脳に作用して痛みの閾値を下げていると考えられています。

 

また、そもそも運動で身体が疲労することによって、身体的、精神的ストレスで閾値が下がっているという説もあります。

 

筋肉痛

遅れてくるのは、刺激がたまるから

閾値の低下によって筋肉痛が起こることが正しいとしても、では筋肉痛が遅れてやってくるのは何故でしょうか?

 

そもそも一般的に言われる筋肉痛とは、専門的には「遅発性筋肉痛」といい、運動の24〜48時間後をピークとしてやってくるものです。
なぜ運動直後ではなく、遅れてやってくるのかについては、長年のミステリーとなっています。

 

しかし、筋肉が収縮して損傷することで、漏れ出してくる物質が原因であるとするなら、その謎も少し解けてきます。

 

激しい運動によって筋繊維が損傷し、そこから痛みの閾値を下げる物質が漏れ出します。
損傷が激しいほど漏れる量も多いはずで、損傷が少なければ漏れる量も少なくなります。

 

少ないと入っても損傷が修復されるまでは漏れ続けるわけですから、漏れ出した物質がだんだん貯まっていって、一定量に達したタイミングで痛みが発生するのです。

 

こう考えれば、筋肉痛が運動直後ではなく、遅れてやってくる原因が説明できます。

 

筋肉痛は”慣れ”で軽減できる

普段運動不足の人が、突然激しい運動をすると、筋肉は準備が出来ていない内に唐突に収縮させられます。

 

すると、不意打ちを受けた筋繊維からアデノシンなどが漏れ出し、それによって脳の閾値が狂ってしまうのです。
これは、慣れない運動から筋肉を守る、防衛本能の一つと考えられています。

 

運動が習慣になり神経系が適応してくると、筋繊維も脳も「不意打ち」を受けることが無くなります。

 

運動の刺激にも、筋繊維から漏れ出す物質の刺激にも、適応して”慣れる”ことが出来るのです。
こうなると、激しい運動をしても筋肉痛は起きづらくなります。

 

筋肉痛を予防する1番の方法は、定期的に運動をしておくという事なのです。

「歳を取ると遅れてくる」は誤解

「若い時は翌日すぐに筋肉痛が来ていたのに、歳を取って3日後に来るようになった。」
こういう事を言う人がよくいますが、研究の結果、筋肉痛が来るまでの時間と年齢に相関関係は無いことがわかっています。

 

単純に、歳を取ると運動の機会が減るため、筋肉痛が起きやすくなると考えられます。
歳を取っても、相応の激しい運動をすれば翌日すぐに筋肉痛は来ますが、そもそもそんな運動が出来なくなるのです。

 

このため、刺激物質がたまるのに2〜3日かかるほどの弱い運動しか出来なくなっているのが、この誤解の原因と思われます。

 

筋肉痛

筋肉痛が無くても筋肉は成長する!

筋肉痛が発生する原因と、筋肉痛を感じなくなる原因について、有力な仮説をご紹介しました。

 

ここで覚えておいてほしいのは、「激しい運動でも、それに神経が適応すれば筋肉痛は起きなくなる=だからといって筋肉が成長しないわけではない!」ということです。

 

筋肉痛が起きなくなるのは、あくまでも神経が適応したからであって、筋繊維が損傷していなからではありません。
筋肉痛がなくても、しっかりと負荷をかけてトレーニングすれば、筋繊維は損傷し、筋肥大は起こります。

 

「筋トレを続けていたら筋肉痛が起きなくなった。これって効いていないのかな?」
こういう質問が非常に多いんですが、それは誤解だと言うことです。

 

筋肉痛を感じるために、無理矢理な負荷をかけて怪我をしてしまう方もいますが、それでは逆効果です。

 

筋肉痛で筋肉は成長しません。
筋肉痛は、ただ痛いだけです。

 

痛みがあってトレーニングが出来なければ本末転倒!
トレーニングを続ける上で、筋肉痛が必要ということは全く無いのです!

 

筋肉と身体を労りながら、無理のないトレーニングを心がけましょう!


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