マッスルメモリーとは!?筋肉の記憶力

マッスルメモリー

苦労してつくった筋肉も、筋トレをやめて使わなくなるとだんだん衰えてきます。

 

仕事や環境の変化、怪我、病気などで長期間トレーニングを中断しても、2週間くらいまでなら筋力の低下はほぼ見られません。
それを超えると少しづつ筋力の低下が始まり、一般的に3ヶ月で作った筋肉は3ヶ月、一年で作った筋肉は一年で元のレベルに近づくと言われています。

 

しかし、一定期間以上筋トレを続けていれば、またトレーニングを再開した時に、最初より短い期間で筋肉量と筋力が復活します。
これは筋肉の「マッスルメモリー」と呼ばれる記憶機能によるものです。

 

今回は、このマッスルメモリーについてご紹介します!

 

一度増えた筋繊維は減らない

筋肉のマッスルメモリーについて、まだ完全には解明されていませんが、その一翼を担っているのはおそらく「筋サテライト細胞」だろうと言われています。

 

筋トレで「筋肉が大きくなる」という表現を使いますが、筋肉の両端は骨についているので長さは伸びません。
筋肉が大きくなるのは横方向のみ。
筋肥大とは、筋肉が「太くなる」ことです。

 

筋繊維が太くなる

筋肥大の第一は、筋繊維が太くなることです。
筋肉は、筋繊維という細長い細胞が無数に束ねられたものであり、筋繊維の内部には筋原線維が隙間なく詰まっています。

 

トレーニングによる刺激で筋原線維が破壊されると、タンパク質の合成量を増やすシグナルが出されて、以前より強く修復されます。
こうして筋原線維の一本一本が太くなっていくのが、筋肥大のメカニズムです。

 

筋原線維が太くなるといっても、一本の筋原線維が太くなるだけでは限界があります。
さらに筋肥大するためには、この筋原線維自体が増える必要があるのです。

筋サテライトが増える

身体をつくっている細胞には、通常ひとつの細胞核を含んでいますが、筋繊維の細胞には複数の細胞核があります。
このように複数の細胞核を持つものを多核体と言います。

 

トレーニングによってタンパク質の合成が促進され、筋原線維が太くなる限界に達すると、今度は筋繊維の中に眠っていた新たな核が活性化され始めます。

 

筋繊維を包み込む基底膜という膜の中に潜んでいる「筋サテライト細胞」と呼ばれる細胞は、普段は休眠していますが、筋肥大のシグナルによって活性化され、活発な分裂を始めます。

 

筋サテライト細胞は、怪我などで筋肉が損傷した時に、それを修復するために控えているものですが、筋トレによる刺激でも活性化することがわかっています。

 

活性化した筋サテライト細胞は、既存の筋繊維と融合するだけでなく、単独で新たな筋繊維に成長する能力も秘めています。
既存の筋繊維の肥大に限界が見えてくると、筋サテライト細胞があつまって”筋幹細胞”になり、筋幹細胞が集まって新たな筋繊維になるのです。

 

こうして一度増えた筋繊維は、その後減ることは無いと考えられています。
一定期間以上の筋トレで筋繊維を増やしておくと、その後トレーニングから離れても、その筋繊維がなくなることは無いのです。

 

もちろん、筋肉を使うのを辞めてしまえば筋肉は萎縮します。
それは肥大した筋繊維が細くなる現象ですが、筋繊維自体が減ることではありません。

 

何もない状態から筋繊維を増やすのは大変ですが、既存の筋繊維を太くするだけなら、以前よりは簡単なのです。

 

一度作った筋肉は一生モノ

マッスルメモリー

筋サテライト細胞などによる「マッスルメモリー」が一生ものかどうかはまだわかっていませんが、少なくとも10年以上は残り続けることがわかっています。

 

筋繊維レベルでも「昔取った杵柄」はアリ得るということですね。

 

また、筋繊維のレベルだけでなく「トレーニングに打ち込んだ経験」というのも決して無くなりません。
一度覚えたトレーニングのフォーム、取り組み方、精神力などはそう簡単には消えないものです。

 

何かの事情で運動を中断してしまうことがあっても、それまで真剣に取り組んできたトレーニングの成果は、決して無駄にはならないのです!


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