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日本のサッカー少年よ 筋トレをしろ!

筋トレ

サッカーのコンフェデレーションズカップ2017がちょうど行われています。

 

2018年のロシアワールドカップの”プレ大会”として、各大陸の王者が集うこの大会。
残念ながら日本代表は出場できませんでしたが、さすがに毎試合レベルの高いプレーを見せてもらえています。

 

さて、世界の強豪同士の試合を見ていて、改めて痛感したのが”フィジカル”の強さ。

 

今更説明するまでもありませんが、フィジカルとは”身体の強さ”です。
サッカーは非常にボディコンタクトの多いスポーツであるため、当たり負けない身体の強さは極めて重要な要素です。

 

ここが”日本の弱点”と何十年も前からずっと言われていましたが、その間日本全体で”フィジカルの強化”に取り組んできた事はなかったように思います。
それよりも、足元の技術やパスワークばかりを強化して、ボディコンタクトを”避ける”方向にばかり行っていたような気がします。

 

 

「どうせ日本人が鍛えても、体格が違う外国人選手には勝てないんだから、それよりも技術で勝負しよう」

 

こんな雰囲気が、日本サッカー全体に漂っているのは確かでしょう。
加えて、

 

「筋トレで筋肉を増やすと、身体が重くなって動きが遅くなる」

 

こういう”迷信”も、未だ日本のサッカー界に根強く残っていると思います。

 

低身長でも当たり負けない世界の選手達

しかし、世界のトップ選手を見てもそんな事が言えるでしょうか?

 

ブラジルやアルゼンチンを抑えて南米王者として乗り込んできたチリ代表のエース、アレクシス・サンチェスの身長は169cmです。
その小さい体で、ドイツやオーストラリアの190cmを超える大男に全く当たり負けていないのです。
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鍛え抜かれたその体を見れば、それも納得できますよね。
こんな身体をしてる日本人サッカー選手がいますか?

 

「どうせ日本人が鍛えても外国人には勝てない」というセリフは、ここまで鍛えてから言うべきじゃないですか?

 

ちょっと前の話になりますが、2006年のドイツW杯で優勝したイタリア代表のキャプテンであるファビオ・カンナバーロ。
ワールドカップでの活躍が評価され、2006年の「欧州最優秀選手賞」を受賞しました。
実は、DFとしてこの賞を受賞したのは、ドイツのマティアス・ザマー以来2人目という快挙。

 

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そして、このカンナバーロの身長は175cmです。

 

日本人と全く変わりませんよね。
いやむしろ、今やJリーグでも170cm台のDFは少数派になってきています。

 

”日本人より小さい”選手が、世界の大男達と互角以上に競り合い、活躍しているんです。

 

「体格が違うから」は、完全な言い訳であるとわかりますよね。

 

日本人だって鍛えればできる!

「日本人選手は全然鍛えていない」と書きましたが、日本人でもしっかり鍛えている選手はいます。

 

20年以上サッカーを見ている私の感覚では、歴代の日本人選手の中で「最も当たり負けていなかった」のは中田英寿長友佑都です。

 

次点で本田圭佑、稲本潤一ですかね。

 

本田と稲本は180cmを超える恵まれた体格を持っていました。
しかし、中田は175cm、長友は170cmです。

 

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中田が高校を卒業して18歳でベルマーレ平塚に入団したばかりの頃、
当時フィジカルトレーニングなど今以上に軽視されていた日本サッカー界の中で、中田英寿だけは「ふっ飛ばされるのダサいと思ってた。」と練習後にひとりで黙々と筋トレをしていたそうです。

 

長友佑都は大学時代までは全くの無名選手でしたが、長年悩まされてきた腰痛を克服するために、本格的な筋トレをはじめたそうです。
その結果、今ではセリエA屈指の強豪であるインテルで確固たる地位を確立するまでになったのです。

 

「筋肉を増やすと重くなる?」長友を見ても同じことが言えるんでしょうか?

 

畑違いですが、ラグビーワールドカップで大旋風を巻き起こしたさくらジャパンの選手たちも「フィジカルから逃げるな!」と口を揃えて言っていました。
体格に劣る日本人だって、しっかり鍛えれば世界の大男にも勝てるんです。

 

日本のサッカー少年達よ、今すぐ筋トレをはじめよう!!

 

サッカー選手が行うべき筋トレ

具体的に、サッカー選手に必要だと思われる筋トレをご紹介していきます。
ここで挙げるのは、あくまでも基本的な種目になります。
ただし、これで身体の基礎を作っておけば、その後どんなトレーニングにも応用できる屈強なフィジカルが身につくでしょう。

 

なお、トレーニング動画についてはフォームなどが参考になるYouTuberさんの動画を紹介させてもらっています。

スクワット

サッカーにかぎらず、あらゆるスポーツにおいて足腰の強化は基本中の基本です。
特に、バーベルを用いて行うバーベルスクワットは、下半身だけでなく体幹の強化にも非常に有効です。

 

アメリカのある実験では、高校のサッカー部の生徒(バーベル経験なし)に、2週間バーベルスクワットをやらせたところ、100m走の平均タイムがまるまる1秒も縮まったそうです。
たった2週間でそこまで筋力が発達することはないので、これは「体幹の使い方を覚えた」ことが大きいと言われています。

 

スクワットは、あらゆるスポーツに役に立つキング・オブ・エクササイズです。

 

デッドリフト

「重たいバーベルを地面から持ち上げるだけ」というシンプルかつ究極のトレーニング。
強いキック力に必要な大殿筋やハムストリングス、そして背中全体の強化に必須の種目です。

 

クリスティアーノロナウドのドリブル姿勢を思い出して下さい。
ロナウドは常に背筋を伸ばして、ピッチ全体を見渡しながらボールを保持します。
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何故、ロナウドは前かがみにならずに上体を起こしたままドリブルが出来るのか?
それは、体幹と背中が恐ろしく強いからです。

 

上体を起こしたまま安定させるのは、背中の筋肉です。
背中が強いから、ロナウドは常に前かがみにならずに、ピッチ全体を見渡すことが出来るのです。

 

そして、背中の強化に最も有効なトレーニングが、デッドリフトです。

 

ベンチプレス

ベンチプレスは、上半身の「押す力」を鍛えるために最も有効なトレーニングです。

 

セットプレー時のポジション争い、球際の競り合い。
サッカーは「手を使わないスポーツ」ですが、それは「ボールを手で触ってはいけない」だけであって、
相手選手に対して「手で押す」事は、試合中何度もありますよね。
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サンチェスの上半身見て下さい。
ラグビー選手みたいですよね。
こういう身体の基礎があるから、世界のトップレベルでも勝ち抜いていけるのですね。

 

懸垂

デッドリフトは背中の強化に超有効ですが、そのメインは腰のあたりの”下背部”になります。
もし”上背部”もガッツリ鍛えたいとなれば、一番有効なのは懸垂です。

 

上背部の筋肉は「肩を後ろに引き寄せる」ための筋肉です。
「肩を後ろに引く」ということは、自然に「胸を張る」姿勢になります。

 

胸を張って状態を起こし、広い視界を確保するためには、上背部の強化が必須なのです。

 

また、巻き肩、猫背の改善にも直結するため、普段からカッコイイ姿勢を維持するためにも必須のトレーニングです。