ラットプルダウンは顔の前か後ろどちらに下ろすべきなの?効果と安全性から考える

ラットプルダウン

ラットプルダウンはどこのジムにも置いてある定番のトレーニングマシンです。

 

広背筋を鍛えるのにとても有効なマシンで、懸垂が出来ないという方でも無理のない負荷から始めることが出来ます。

 

ただ、バーを下ろす位置は顔の前なのか後ろなのか、どちらが正しいのかはハッキリしませんよね。

 

ジムを見渡すとどちらでもやっている人がいる印象ですが、、

 

今回は、ラットプルダウンの正しいやり方についてご紹介します!

ラットプルダウン 前と後ろのトレーニング効果の違い

『Journal of Strength and Conditioning Research』に2009年に掲載された論文によると、顔の前側(フロントネックFNL)、顔の後ろ側(ビハインドネックBNL)、Vバーを使ったフロントネックの3種類のラットプルダウンの、EMGを使った筋動員率の比較が調査されました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19855327

 

EMG(筋電図)とは、筋肉中の電気信号を測定して、運動中の筋肉の動員率を調べる方法です。

 

この実験において、広背筋の動員率に有意な差は無かったものの、大胸筋では明らかにフロントネックが優位となり、上腕二頭筋ではビハインドネック<フロントネック<Vバーの順となったようです。

 

また、2002年に同誌に掲載された論文では、ワイドグリップでのフロントネックラットプルダウンが、他のグリップバリエーションに比べて広背筋の動員率が高かったという結果も出ています。

 

この論文では、短い要約文の中に「我々はフロントネックがより良い選択であると結論したが、ビハインドネックは良好なラットプルダウン技術ではないので避けるべきである。」という文章が3回も出てきます(笑)

 

ラットプルダウン 前と後ろの関節の安全性の違い

これも『Strength and Conditioning Journal』に掲載された論文によると、肩関節の外転と外旋が同時に起こると、ローテーターカフに対して非常に強いストレスがかかり、回旋腱板筋が強く働いて関節を安定させ、腱炎や痛みなどの傷害を起こしやすくなるとされています。

 

これはビハインドネックでのラットプルダウンやバックプレスで特に顕著な傾向で、肩関節への負荷が強いという面でも、ビハインドネックでのラットプルダウンは推奨されないということになります。

 

また『Journal of Shoulder and Elbow Surgery』に掲載された別の論文では、肘を肩関節の約30°前方に位置することで、肩関節への負荷が軽減されることが示されています。
これは、フロントネックの場合にのみ可能な位置です。

 

ラットプルダウンは顔の前側で行うのが無難!

ラットプルダウン

以上のように、トレーニング効果の面でも、肩関節の安全性の面でも、ラットプルダウンは顔の前側で行ったほうが無難なようです。

 

肩関節の柔軟性によほど自信がある場合は後ろ側で行っても大丈夫かとは思いますが、そもそも後ろ側で行うメリットってあるんでしょうか?
トレーニング効果の面でも前側の方が高いという研究結果もあるのに、なぜリスクを背負ってまで後ろ側でする必要があるのか?

 

確かに背中のトレーニングにはバリエーションが必要なので、いつもと違う刺激を与えるためにビハインドネックを選択する事もあるかも知れません。
しかし、背中のトレーニングなど他にもたくさんあるのです。
わざわざリスクの高い種目を選択する必要は無いと、個人的には思います。

 

そういうわけで、ラットプルダウンは顔の前側で行うべきであり、バリエーションを加えたいならもっと他の種目を選べばいい。というのが個人的な意見です

 

出典:bodybuilding.com


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