ジムに行ったら身体の後ろ側を鍛えよう!背面を鍛えるメリットが多すぎる!
最近になってようやく「背中」を鍛えることの必要性が広まってきたように思います。
特に女性の間でも「背中美人」なんて言葉があるように、後ろ姿を美しくするトレーニングが流行っているんだとか。
実は「背中」き限らず、身体の「後ろ側全体」を鍛えることには、数え切れないほどのメリットがあります。
しかしながら、人はどうしてもパッと目につく身体の前面ばかりを鍛えがち。
確かに、分厚い胸板や引き締まった腹筋はカッコいいですが、だからといって後ろ姿を疎かにしては片手落ち。
特に身体の後ろ側は疎かにしがちだからこそ衰えやすく、しかも鍛えるのが難しい部位です。
身体の後ろ側は、意識して鍛えている人とそうでない人の差が如実に出る部位であり、だからこそしっかり背面を鍛えている人はカッコいいのです!
今回は、身体の後ろ側を鍛えるメリットについてご紹介します!
身体の背面の筋肉とは
頭のてっぺんから爪先まで、身体の後ろ側には様々な筋肉があります。
背面の代表的な筋肉と、その役割を解説していきます。
ふくらはぎ 腓腹筋・ヒラメ筋
かかとの上側にあたるふくらはぎには、腓腹筋やヒラメ筋があります。
これらの筋肉は「足関節の伸展」に大きく関与しており、歩行には不可欠な筋肉です。
歳をとっても元気に歩けるようになるために、ふくらはぎは常に鍛えておきたいところ
また、ふくらはぎには「第二の心臓」としての重要な役割があります。
心臓から送り出された血液は全身の動脈を通って身体の隅々を巡った後、静脈を流れて心臓に帰ります。
動脈を通る血液は心臓の強力なポンプによって送り出されますが、静脈を通って心臓に帰るときは、全身の筋肉のポンプが働かなくてはいけません。
特に、下半身には重力によって血液や老廃物が溜まりやすく、これらを重力に逆らって送り返すためにふくらはぎの筋肉が重要な役割を果たしています。
ふくらはぎの筋肉が少ない女性は、重力に負けて血液やリンパがふくらはぎに溜まってしまい、「むくみ」が発生しやすくなります。
むくみのないほっそりした脚を目指すためにも、ふくらはぎの筋トレは不可欠です!
ふくらはぎの筋トレ:カーフレイズ
膝関節を完全に伸ばした状態で、つま先立ちを繰り返す。
不安定になる場合は椅子などに掴まってもOK
ハムストリングス 大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋
太ももの裏側に当たるハムストリングスには、大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋などがあります。
「ハムストリングス」とは「ももの弦」という意味で、豚の腿裏の腱をソーセージを縛るのに使っていた事に由来するそうです。
ハムストリングスの筋肉の役割は「膝関節の屈曲」です。
膝を折り曲げるために働く筋肉ですから、実は走る際に地面を強く蹴り上げるのにも深く関与しています。
このため、短距離走や跳躍の選手はハムストリングスが物凄く発達しており「脚が早くなりたい」と思ったら絶対に鍛えるべき筋肉です。
加えて、ハムストリングスは太もも前側の大腿四頭筋に比べて肥大が目立ちにくいという特徴があります。
太ももの前側は、ちょっと鍛えるとボコッと目立ちますが、ハムストリングスは相当鍛えた人でないとわかりにくいのです。
それでいて筋肉の容積は大腿四頭筋と変わらないため、ハムストリングスを鍛えることは「脚を太くしたくないけど筋肉を増やして基礎代謝を上げたい」という女性の願望にベストマッチ。
ハムストリングスは自宅で鍛えるのが難しいため、ジムに行ったら優先的に鍛えたいですね。
ハムストリングスの筋トレ:レッグカール
膝関節を曲げる力でパットを持ち上げる。
重量は重くしすぎず、ゆっくりと回数をこなせる重量に設定する(10〜15回)
おしり 大殿筋・中殿筋
おしりの筋肉である大殿筋や中殿筋は、人体で最も大きい筋肉の一つです。
その役割は「股関節の伸展」
思い切りダッシュするとき、ジャンプするとき
人は自然と股関節を屈曲させて前かがみとなり、股関節を爆発的に伸展させる体勢を取ります。
これは「パワーポジション」と呼ばれ、人間が最も大きな力を発揮できる姿勢なのです。
あらゆるスポーツから日常生活まで、大殿筋の役割は数え切れませんが、そもそもピンと上を向いたおしりは見た目にも美しいですよね。
大殿筋は直立姿勢で骨盤の角度を支える役割もしているため、大殿筋が衰えているとおしりが重力に負けて垂れ下がっただらしない見た目に…
また、大殿筋はハムストリングスと協同することが多いので、大殿筋とハムストリングスが鍛えられていることで、お尻と太ももの境目がはっきりした美しいスタイルが出来上がります。
お尻の筋トレ:グルートブリッジ
仰向けに寝た姿勢から膝を曲げ、お尻の力で身体を持ち上げる。
トップポジションでお尻に力を入れて5秒キープ
腰:脊柱起立筋
腰の周りには細かい筋肉が複雑に重なり合っていますが、それらをまとめて「脊柱起立筋群」と呼びます。
その役割は読んで字のごとし「腰椎の伸展」「脊柱の支持」となります。
人間が二足歩行をはじめて以来、直立姿勢で背骨を支える脊柱起立筋の役割は非常に重要。
「腰痛」は人間だけが持つ悩みだそうですが、脊柱起立筋の衰えは腰痛に直結します。
また、猫背などの姿勢の悪化も筋力低下が原因。
美しい立ち姿を維持し、高齢になっても快活な生活をおくるために、ぜひとも鍛えるべき筋肉ですね。
腰の筋トレ:バックエクステンション
仰向けで寝る、もしくはバックエクステンションマシンを利用。
背中を反らせるように身体を持ち上げる。
背中:広背筋
背中には多くの筋肉が重なり合っていますが、中でも特に大きい筋肉が広背筋。
広背筋の主な役割は「肩甲骨の内転」です。
つまり、肩甲骨を背中側に引き寄せ、胸を張るという動作で使われる筋肉です。
広背筋が衰えていると、肩甲骨が外転して腕の重さに負けて前側に落ちていきます。
これが「猫背」とか「巻き肩」と呼ばれる姿勢。
誰が見ても美しくない姿勢ですね。
女性はバストアップのために前側の大胸筋ばかり鍛える傾向がありますが、実はバストアップこそ鍛えるべきは広背筋。
広背筋を鍛えて胸を張ることで、バストが上向きになり大きく見えます。
また、凝り固まりやすい肩甲骨周りの筋肉を鍛えることで、バストに向かう血液の流れも良くなり、バストの成長にもつながるのです。
背中の筋トレ:ラットプルダウン
どこのジムにもある定番マシン
胸を張り、バーを胸に向かって引き寄せる
上背部:僧帽筋
上背部に位置する僧帽筋は、背中の中央から両肩、首にまでつながる非常に大きな筋肉です。
その役割は多岐にわたりますが、特に重要なのは「鎖骨・肩甲骨の引き上げ」
僧帽筋は背骨の中央から肩、首に十字につながっており、腕と頭を保持する役割を果たしています。
人間の頭部は平均約5kg、腕は片方で3kg以上あり、これを寝ているとき以外は常に支えているのが僧帽筋。
このため非常に疲れが溜まりやすく、僧帽筋は「肩こり筋」の異名を取るほど痛みやすい筋肉です。
定期的な筋トレで僧帽筋を鍛えることで、支える力を保持するだけでなく、血流を増やして肩コリ、首コリを予防することにも繋がります。
上背部の筋トレ:ダンベルシュラッグ
両手にダンベルを保持して直立する
肩をすくめるように持ち上げ、僧帽筋を収縮させながら5秒キープ
美しいスタイルは背面の筋肉がつくる!
男性も女性でも、背中を鍛えることは分厚くて頼りがいのある、カッコイイ後ろ姿を作るために非常に重要です。
また、背中の筋肉は「肩甲骨を寄せる=胸を張る」動作に使われるため、背中を鍛えることで猫背になりにくくなり、胸を張って美しい立ち姿になることは、男女共通のメリットですね。
他にも、ふくらはぎは全身の血流やリンパの流れに影響するし、ハムストリングスやお尻の筋肉は歩く、走る、登るなどの基本的な動作に深く関与しています。
背面は意識しなければ鍛えられないからこそ、年齢とともに急激に衰えやすく、鍛えている人とそうでない人の差が表れやすい部位。
身体の背面をしっかり鍛えて、クオリティ・オブ・ライフの向上を目指しましょう!