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HMBの効果の嘘とホント

筋トレ,HMB

 

筋トレをサポートするサプリとして人気の「HMB」

 

ネット上でも多くの広告を眼にしますが、その中には明らかに誇大と思われるものも。

 

それに反発してか、「HMBなんて効果ナシ!」とする声も多いですよね。

 

実際、HMBの効果はどこまでが本当で、どれが嘘なのでしょうか?

 

今回は、HMBの効果の嘘とホントについて調べてみました!

 

HMBの効果についてよくある表現を検証

HMBの効果などについて、よくある表現をまとめてみました。
それぞれについて、嘘か本当かを調べていきたいと思います。

 

HMBはタンパク質に含まれるロイシンの代謝物である

筋トレ,HMB

これは事実。
HMB(β-hydroxy-β-methylbutyrate)はアミノ酸のロイシンが代謝されて生成される物質です。
ロイシンはBCAAトランスフェラーゼという酵素の働きでKIC(αケトイソカプロン酸)となり、KICはKICジオキシゲナーゼという酵素の働きでHMBになります。

 

またKICはイソバレリルCoAとなり、それがMC-CoAとなってからHMB-CoAとなり、さらにHMBに変換されるという経路も存在します。
だいたい20gのロイシンを摂取すると、体内で1gのHMBに変換されると考えられています。

 

ロイシンの筋肉増強効果はHMBの働きが大きい

筋トレ,HMB

ロイシンは必須アミノ酸の中でも必要量が最も多く、筋肉合成に極めて重要な役割をしているアミノ酸です。
このため、ロイシンのサプリメントは何十年も前から世界中のアスリートが摂取していますが、このロイシンの働きは、実はロイシンが作り出すHMBの働きによるものも大きいことがわかっています。
HMBはロイシンからごくわずかに生成される代謝物であるため、「HMBの血中濃度が高い=ロイシンが豊富にある」と身体が判断するためと考えられています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27265181

 

HMBは筋肉の分解を抑制する

筋トレ,HMB

HMBには筋肉の分解を抑制する効果も認められています。
動物にとって、筋肉は身体を動かすために必要不可欠なものですが、トレーニングで発達した筋肉は、生命の維持にはそれほど重要なものではありません。
このため人間には、古くなったり、使い道のなくなったりしたタンパク質を分解して排出するシステムを「ユビキチン・プロテアソーム系」という回路が存在します。
トレーニングをしばらく休むと筋肉が落ちてしまうのは、この回路の働きによるものです。

 

他にも、筋肉が必要以上に発達するのを防ぐ「ミオスタチン」という遺伝子があり、身体の恒常性を保つ働きをしています。

 

HMBには、このミオスタチンやユビキチン・プロテアソーム系の働きを抑制して筋肉の減少を防ぐ効果が認められています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=L-leucine%2C+beta-hydroxy-beta-methylbutyric+acid+(HMB)+and+creatine+monohydrate+prevent+myostatin-induced+Akirin-1%2FMighty+mRNA+down-regulation+and+myotube+atrophy

 

HMBサプリさえ飲んでいれば筋トレしなくてもムキムキになれる

筋トレ,HMB

なれるわけねーだろデブ

 

HMBサプリは「筋トレの効果を高める」ためのものであって、「筋トレしなくても筋肉がつく」なんて事はありえません。
筋トレと言っても、ジムに通ってガッツリやるものから、自宅で腕立て伏せくらいの軽いものまで様々です。
筋トレの成果は筋トレの内容に比例します。
HMBを飲んで腕立て伏せをしても、すぐにジムでバーベルをやっている人のようになれる訳ではありません。
あくまでも、HMBサプリは筋トレの効果を高める”補助”であって、”魔法の薬”では無いのです。

 

HMBサプリさえ飲めば痩せる!

筋トレ,HMB

痩せるわけねーだろデブ

 

HMBサプリはダイエット薬ではありません。
確かに、筋肉の合成と脂肪の分解を促進する作用はありますが、それは「それなりの運動をした場合」のみです。
ダイエットといえば運動をする人が多いでしょうから、その運動の補助としてサプリを活用するのはとても有効です。
でも、運動をしないでサプリだけ飲んでも、軽くなるのは財布だけです。

 

HMBは疲労回復を促す

筋トレ,HMB

日本体育大学で行われた実験では、HMBの摂取は筋肉の損傷を抑え、疲労回復を早める効果が示されています。
http://ci.nii.ac.jp/els/contents110001920041.pdf?id=ART0002117900

 

筋トレによって筋繊維は損傷し、それは”疲労”という体感になって表れます。
HMBは筋肉の合成を促進して、この損傷の修復を早めることから、疲労の回復にも効果があると考えられているのです。
疲労が早く回復するということは、早く次のトレーニングを行えるということであり、結果としてHMBの摂取によって筋肥大トレーニングの効率を高めることが出来ます。

 

HMBは体脂肪の燃焼を促進する

筋トレ,HMB

これは嘘とも本当とも言える微妙なラインです。

 

HMBを摂取したからといって、体脂肪の減少に直接的に作用したとする研究結果はありません。
しかし、HMBには筋肉の合成を促進し、運動の効果を高める働きがありますから、その点においては「体脂肪を減らすのに役立つ」とは言えます。

 

また、HMBを摂取することで悪玉コレステロールが減ったり、インスリン抵抗性が改善されたりといった作用も確認されています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26871756
このことによって、HMBを摂取しながら運動することで、間接的に体脂肪を減らす効果はありそうです。

 

なお、アスリートを対象とした実験では、12週間にわたるHMBの摂取によって、同様のトレーニング内容を行った比較対象群と比べて約1kgの体脂肪の減少が確認されています。
月刊IRONMAN16年10月号

 

HMBを飲んでいればプロテインはいらない

筋トレ,HMB

これは間違い。
HMBとプロテインは役割が違います。
プロテインは、筋肉の材料となるタンパク質を補給するもの。
HMBは、筋肉合成を促進する司令塔のようなものです。

 

どんなに優秀な設計士がいても、材料がなければビルは建ちません。
そもそも十分なタンパク質が摂れていなければ、HMBを飲んでも効果は限られています。
まずは、最低でも「体重(kg)×1g」のタンパク質は毎日取るようにしましょう。
>HMBとプロテインの違いは?どっちを優先すべき?

 

HMBを飲みながら筋トレダイエットすれば、筋肉をつけつつ脂肪を落とせる

筋トレ,HMB

前述の通り、HMBには筋肉の合成を促進して分解を抑制する効果があります。
ダイエットのためには、食事制限をして摂取カロリーを減らすことが不可欠ですが、そうすると栄養が不足して身体は省エネモードになってしまいます。
そのために体脂肪を分解してカロリーを取り出すわけですが、栄養不足の状態では筋肉も分解されて発達が抑制されてしまいます。
HMBは、筋肉合成経路に強力に作用して、ダイエット中でも筋肉の発達を促す効果があります。

 

(株)小林香料が行った研究では、カロリー制限を行いつつ一日2gのHMBを摂取した男性は、1ヶ月で5kgの減量に成功しました。

しかも、ダイエット前後の体組成をチェックすると、脂肪組織が5kgの減少に対し、除脂肪体重は0.6kgしか減っていませんでした。
つまり、HMBが筋肉の分解を強力に抑制し「筋肉を残して脂肪だけを落とした」理想のダイエットとなったのです。
http://www.kobayashikoryo.co.jp/hmbca/diet/

 

HMBの効果を実感するには1日2gの摂取が効果的

筋トレ,HMB

サプリメントの適切な摂取量については、個人差が非常に大きいため一概には言えない部分もあります。
しかし、数多くの実験では「1日2g」の摂取で十分な効果が認められています。
なお、HMBは毎日継続して摂取することで効果を発揮するため、トレーニングしない日でも飲む必要があります。

 

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年度版)策定検討会報告書」では、高齢者に1日2gのHMBサプリを摂取させることで、筋力の向上、筋肉の減少防止、体力の向上などの効果が認められています。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042643


満足に運動できない高齢者の筋萎縮防止にも、HMBサプリの活用が期待されているのです。


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